俳句-検索
俳句-検索結果一覧
以下の158件が検索されました。 |
白でなし透明でなし那智の滝 | 宇多喜代子 |
白も黄もあらず菊花の真闇なる | 宇多喜代子 |
白銀の天蛾くるくる惚れちやつたんだよ | 宇多喜代子 |
白雲の下に鬱気の蟹といる | 宇多喜代子 |
白鷺と水のあわいに病む乳房 | 宇多喜代子 |
百歳は花を百回みたさうな | 宇多喜代子 |
直角に煙の曲る女の前 | 宇多喜代子 |
直面も仮面に同じ火のまわり | 宇多喜代子 |
真ん中に出てごきぶりの面構え | 宇多喜代子 |
真二つに折れて息する秋の蛇 | 宇多喜代子 |
眼帯の方の目でみる夏祭 | 宇多喜代子 |
短日の崖にぶつかる鳥獣 | 宇多喜代子 |
石で飾る穴と年寄りばかりなり | 宇多喜代子 |
石の上につくねんとある思想(おもい)かな | 宇多喜代子 |
石上に置く透明な夏帽子 | 宇多喜代子 |
石上の無(ぜろ)に近づく冬の蠅 | 宇多喜代子 |
福笹に鯛よ小判よ海風よ | 宇多喜代子 |
秋の川にも心棒の通りたる | 宇多喜代子 |
秋の蝶指一本で殺せるもの | 宇多喜代子 |
秋深く傘の内なるひとりかな | 宇多喜代子 |
秋茄子や誰もいぬので拝んでみる | 宇多喜代子 |
秋風にカール・ルイスの影ものび | 宇多喜代子 |
稲の原祖母と二人の敗戦日 | 宇多喜代子 |
竹馬にのぼりて忘る総理の名 | 宇多喜代子 |
粽結う死後の長さを思いつつ | 宇多喜代子 |
終戦といえば美し敗戦日 | 宇多喜代子 |
置き水の光が渡る梅の昼 | 宇多喜代子 |
羅を抜けて棗の木にもたれ | 宇多喜代子 |
美しく火葬のおわる午前かな | 宇多喜代子 |
肉を出て肉声となる声涼し | 宇多喜代子 |
膝掛も眼鏡もずれてこの刹那 | 宇多喜代子 |
花町の窓なり魚の飛ぶひかり | 宇多喜代子 |
蝸牛来る日来る日に視力なく | 宇多喜代子 |
螻蛄鳴く夜蚯蚓鳴く夜の命かな | 宇多喜代子 |
西瓜真二つわれらは同志今の今 | 宇多喜代子 |
親の声がうがうと蓬生をわたり | 宇多喜代子 |
誰が擲つ舟首舟尾の白海月 | 宇多喜代子 |
遠き日の男根なぶる葉月潮 | 宇多喜代子 |
還暦の海女の被れる真水かな | 宇多喜代子 |
酢海鼠に金輪際の箸の先 | 宇多喜代子 |
鉄片やかならず男がたちどまる | 宇多喜代子 |
長崎に夜も崩れぬ夏の雲 | 宇多喜代子 |
門ごとに蓑虫の泣く日となりぬ | 宇多喜代子 |
雄ごころと重なりて立つ春の杭 | 宇多喜代子 |
雑用と大事を分つ雪解川 | 宇多喜代子 |
雨傘よ父は笑みつつ折れ曲る | 宇多喜代子 |
雨音の一泊を長旅と思う | 宇多喜代子 |
雪に柩積木のごとく重ねおく | 宇多喜代子 |
雪の原鴉の全智むらさきに | 宇多喜代子 |
青胡桃一期が夢であるものか | 宇多喜代子 |